2007年10月30日火曜日

裏磐梯

PCのお友達にお誘いいただいて、
福島は裏磐梯に行ってきた。

貧乏なので、新幹線なんて乗れない。
高速バスで東京駅から4時間かけて、いざ郡山へ。
生憎の天気どころか、台風の進路とともに北上する。
新幹線に乗れないから、天候が悪いからなんて表向きの理由で、
朝10時からバスの中でプシュリ!

北海道以外で、東京より北に行くのは33歳にもなって、じつはこれが初めて。
高速道路の道路標識、栃木、宇都宮、那須・・・と見るだけで、興奮気味。
たとえ天候が悪くとも、北へ進むにつれて、
木々の色がすこしづつ紅や黄に染まるのがわかる。
もう、プシュリプシュリプシュリ!!

首都高が混んでいたので、約30分ほど遅れて郡山に到着。
予定していた時刻の電車に乗れなかった、という表向きの理由で、
郡山の駅中にある酒屋でおもむろに、利き酒!



旨い。
とくに茶色の古代米をつかった酒は初めての味。
福島、会津は酒どころ。
水がよいので、米ができる、そして旨い酒ができる。
飲まなきゃ損損。
でもやっぱ酒は、大吟醸よりもただの純米酒、
ただの純米酒よりも本醸造。
そして色も白濁したやつが最高。
旨いかまずいかというと、不味い。
だから旨い濁り酒。
何いってるんだか、
よくわがんねぇな。

ご当地ワンカップがあったので、
今夜の宿泊先のおみやげという名目で、
あれやこれやと購入。

榮川酒造
ここの酒蔵がどうも有名なよう。
濁り酒のワンカップもあり。
かなり俺好みな味。

とまぁ精神的に落ち着いたところで、猪苗代行きの電車に乗って、
今日の目的地「五色沼」へ。

「五色沼」
磐梯山の北側山麓の湖沼群のうち桧原湖、小野川湖、秋元湖にはさまれて点在する大小40あまりの湖沼群を総称して五色沼と言うそう。
コバルト色、青色、銅色などの水をたたえた沼があるそう・・・。

バスが遅れて、雨で、夕暮れで、本当は全部見る予定だったけど、一つしか見れなかった。
これが、何とか見れた毘沙門沼。



でも、雨でしっとりした沼もなかなかいいもんだった。
機会があれば、今度はじっくり巡りたい。

で、身体も冷えるわ、靴は穴開いてるわで、温泉へ。
裏磐梯ロイヤルホテル

バスが遅れて、雨で、夕暮れで、
残念ながら岩風呂もよく見えなかったからという口実で・・・
プシュリ!!!

夜は、PCのお友達のお知り合い宅に泊めてもらい、
素敵な夕食を食べさせていただいた。
もち、郡山で買ったワンカップ4種盛りで乾杯!



このお知り合いの叔父様が、
ハーブガーデンの経営をし、猟師もしと、
超素敵な方で、
つぎの日は6時起きというのに、
結構遅くまで語り合ってしまった。

叔父様が捕らえた熊の敷物。




次の日の朝、昨日の大雨が嘘のような天気。
台風一過とはまさにこのこと。
で、朝から散歩。



お知り合いさん宅から歩いて一分くらいのところ。
どこを見渡しても、すんばらしい。
日本じゃないみたいな素敵なところ。
裏磐梯!!すげぇ。
この沼は、カメラポイントだそうで、
早朝6時にも関わらず、超高価そうなカメラを設置した人たちが
わんさかいた。ご苦労様です。



これが、お泊めいただいた所。
ハーブガーデンやら何やら、いろいろやられている。
家の中は薪ストーブだし、外見はこれで、
周りの景色は鼻血もんで、
ここまでくると、
羨ましいとかそんなレベルの話じゃないな。
朝からプシュリとしたかったが、この後の予定があるので我慢我慢。

そう、磐梯山登山が今回の目的。
おにぎりをにぎってもらい、味噌汁なんかも準備していただき、
PCのお友達と、
友人のお知り会いの母と息子と、
ハーブガーデンの素敵な叔父様と、
つい最近日本100名山を登り終えたおじさんと、
という老若男女なメンバーで、
いざ会津磐梯山へ!

登り始めは、霧がかかっていて
見晴らしはあまりよくなかった。



こんなこと言われても。



しばらく、ブナ林がつづく。
ほとんど落葉していて、
ブナの黄葉が見れなくて少し残念。



しばらく行くと、
硫黄の香りがしてきて、
こんな廃屋が出現。
昔は温泉旅館として営業していたそう。
やってる頃に来たかったな。



で、こんなんだったりする。



磐梯山は、1888年(明治21年)7月15日に噴火している。
だから噴火の名残もそこかしこにあるし、
森や木も約100年の歴史しかない。
そういう風にみると、植生が結構おもしろい。

なかなかきつかったけど、
がんばって頂上に到着。



相当寒いし、ガスがかかってて残念。
みんなが用意してくれた、
おにぎりと味噌汁をあたためて、
ここでも一応、プシュリ!

すると、ガスがどんどん晴れてきて
ななななんと、視界良好に。
猪苗代湖見えちゃいました。



山の天気は変わりやすいって、言うけど。
360度見えちゃいました。



磐梯山からの景色は周りをぐるっと見渡せるのが
すんばらしい。
噴火してみるもんだな。

晴れてしまえばこっちのもの。
で、テンションあがりまくりで、
撮りまくり。

裏磐梯の写真



これが下山してから
絶景ポイントに寄っていただき
おさめた一枚。
すんげぇよ。磐梯山。
また、来たいと思う。

あとは、もうプシュリ三昧でした。

2007年10月22日月曜日

秋の空


秋の空
悩ましいかな
秋の空


秋の空
青さと白さ
その淡さ


秋の空
明暗の境
日々刻々と


秋の空
悩ましいまま
冬仕度

2007年10月19日金曜日

まっすぐな気持ち、伝えよう。

いやぁ~こういうのに弱い。

▼まっすぐな気持ち、伝えよう。
http://www.massugu.tv/

手紙でも書くか。

秋の夜

秋の夜は陰鬱 秋の夜は内省
秋の夜は沈静 秋の夜は憔悴

秋の夜は倦怠 秋の夜は叙情
秋の夜は退廃 秋の夜は諦念

秋の夜は、なんちゃって・・・、

けど、秋の夜には Nick Drakeを聞こう
バーボンなんかを片手に Nick Drakeを聞こう
煙草を吹かしながら Nick Drakeを聞こう
枯れ行く季節を嘆き Nick Drakeを聞こう


Nick Drake/Five Leaves Left


Nick Drake/Pink Moon


Nick Drake - River Man

Nick Drake - Pink Moon

2007年10月17日水曜日

浜離宮恩賜庭園

今日は朝から、ユーミンの「やさしさに包まれたなら」がずっと頭の中で流れている。この曲を聴くようになったのは最近なんだけど、よく頭の中で流れ出す曲ランキング上位になっている。で、この曲が流れ出すと、ふらっとどこかへ出かけたくなる。けど、今日は一応会社。どうしたものか・・・ということで、お昼休みを長めにとってプチ散歩することにした。

汐留の浜離宮恩賜庭園に行って来ました。



元は徳川将軍家の庭園なんだけど、
現在はこんな風に、
汐留の高層ビル群を背景としています。

潮入の池というのがあって、
都内にある江戸の庭園では唯一現存する海水の池とのこと。
潮の干満によって趣が変わるらしい。
小一時間しかいれなかったのでわからなかったけど、
今度はゆっくり見てみたいなぁ。
ボラ、ハゼ、ウナギなんかがいるらしい。

将軍様の庭園ということで、立派な松がたくさんあった。
樹齢300年の松もある。

松もよく手入れされていてよかったけど、
クスノキをはじめ常緑の大木の木がたくさんあった。
なんかで聞いた話だけど、常緑の木は江戸の頃、
防風、防火の機能として植えられていたんだそう。

で、その常緑の森に入ると、



こんな風に朽ちてたりする。
こういうの好き。


「庭園でみつけた愛すべき風景」


遠足かな


チュウサギとコサギ、カモもいたよ。


ねこっち。(パクり)


いいお散歩でした。
けど、ユーミンが鳴り止まない。
どうすりゃいい。

やさしさに包まれたなら ~ ユーミン

2007年10月12日金曜日

上野公園

今日はお休み。上野公園に久々にぷらりと散歩に出かけた。上野公園は、不忍池に鴨がいっぱいいるので、去年の冬はよくでかけた。今日はいるかな鴨。

まずは、不忍池へ。



蓮?が生い生い茂茂ってます。

で、いたいた、鴨



って多すぎでしょ!

実は、パンを与えて餌付けしている叔父さんがいて、それに群がっている鴨くんたちでした。種類は、オナガとカルガモだけだったな。
餌をあげることには、賛否両論があって、野生の生態系を壊すからいけないという人と、すでに野生の生態系なんて人間が壊してしまってるんだから、餌をあげることで鴨が生活できるならいいんじゃないという人。
でも、パンを与えてる叔父さんはきっとそんなこと考えてもいないと思う。鴨に囲まれて楽しそうな顔してた。鴨もグァグァ言ってパンむさぼっていた。正直、僕も一度パンを与えて鴨に囲まれてみたかったりする。むぅ、幸せだろうな。
不忍池をぐるりと歩いていると、餌付けおじさんは何人もいた。中でも、パン一枚でセコイ餌付けをしているおじさんがいて、鴨もそのセコさに遠巻きで寄ってこない。そんな鴨に叔父さんは、チビリチビリとパンを投げては、「こっち来い、こっち来い」と必死に叫んでいた。何やねんもう。

鴨に満足した後、相方が来週から旅行に行くので、旅の無事を祈りに上野東照宮へ向う。しかし、いつ来ても思うが、上野公園って小汚い。露天とか、休憩所兼食堂みたいなのも錆びれてるし。浮浪者のおじさんも多いし。大道芸人もいたりして。なかなかよい。幼稚園くらいの頃上野動物園に行ったんだけど、その頃とあまり変わってないように思う。そういえば、虎にションベンかけられたなあ。しょっぱい思い出。

お守りを買ってつぎの目的、下町風俗資料館へ。
下町風俗資料館は前から気になっていたんだけど、なかなか入る機会がなかった。今日は、そそる写真展をやっているとのことで、行ってみた。



一階は、こんなん。大正くらいの家と生活が再現されています。これもかなかおもしろい。で、こういうの好き。テンションあがります。多分こういうところで写真とるのは禁止なんだろうけど、なんだかゆる~い空気が流れていたので、バシバシ撮ってしまった。すみません。

で、お目当ての写真展が開催されている二階へ。

写真展「下町の記憶」~アマチュアカメラマン加藤益五郎が写した風景~

加藤益五郎(明治33年[1900年] 台東区生まれ 昭和52年没)

大正12年から昭和8年頃まで、東京の街にくらす人々や関東大震災の復興をフィルムにおさめたアマチュアカメラマン。

街頭でみかけたポスターの写真



がぐっと来たので、見にいった。

こんなの。







1920年頃の東京で生活する人々の写真。飾り気のない人々の表情や、発展の匂いを感じさせつつもまだ素朴な生活を想像できる町並みの写真。またまた、改めてショック。80余年前の日本、この変わりよう。何だかなぁである。

そして、せっかく上野に来たので。ちょいと一杯。ガード下へGO!
ビンビールとモツ煮の豆腐のみと焼き鳥二本をいただきました。



豆腐、厚揚げが入ってた。夏には入ってなかったので、涼しくなると投入される模様。



ここの焼き鳥がまじでうまい。一人前2本で280円也。

上野はきちんと不味い店も多いが、びっくりするくらい安くてうまい店も多い。最近気づいたことなんだけど。探せばあるのね、大衆の大衆による大衆のための酒場が、上野に。なかでも、ここは最高なんだな。ほんときったない店なんだけど、いい味をだしてくれる。月に一回は行きたいと思う店。アメ横のガード下にあって、ガイドブックでは「大統領」って店が有名なんだけど、そのお向かえにある「文楽」って店。注文するならモツ煮豆腐これで決まり。

短い時間だったけど、久々の上野を満喫でした。

2007年10月11日木曜日

イマジン・ピース・タワー

ジョンレノンが生きていたら67歳だそう。

10代の頃はビートルズを聞かなかった。もちろんジョンレノンの作品を聞いたこともなかった。理由は、周りの奴らが、ビートルズだけを聞いて他の洋楽を聞こうとしなかったという、バカみたいなものによる、僕たちの仲間は、もっぱらストーンズを聞いていた。村上龍の小説の影響だったり、東京ドームの公演がテレビで放映されたり、僕たちの仲間うちではストーンズがリアルタイムにかっこいいロックだった。そういえば、はじめて買った洋楽のCDはストーンズの来日に合わせて発売されたベスト盤だった。一方で、その頃リアルタイムに、イマジンという曲を、忌野清志郎率いるRCサクセションの”カバーズ”というアルバムで聞いた。「天国はねぇ~みんながそう思えば、簡単なこと 夢かもしれない~♪」戦争や、原発問題を捉えた過激なアルバムだった。

二十歳を越えてから、ロックのアルバムを体系的に聞くようになった。当時バイトしていたCDショップの人達に教えられたり、ソウルの流れからビートルズを聞くようになった。ラバーソウルというビートルズのアルバムが、僕のビートルズ初体験だった。イギリスのロックのビートの中に、黒人音楽への憧れがあることがわかってはじめてビートルズを聞けるようになった。ラバーソウルを最初に買ったのは、村上春樹のノルウェイの森(売れたときは読まなかったけど)の影響もあったかもしれないが。ラバーソウル=ゴムのソウル、偽者、黒人音楽へのリスペクト。この黒人音楽への憧れの流れは80年代後半から起こった、マンチェスタームーブメントへときちんと引き継がれる。たとえ商業音楽としても、このように文化が引き継がれる音楽を持つ国は素晴らしいと思う。

ソウルの流れとして、ジャンルからビートルズを聞きはじめたわけだが、いつの間にかビートルズの音楽の持つ大衆性にどんどん引かれていった。これだけ世界で売れている音楽が、大衆の心を歌っているのは言うまでも無いことだが。

そして、ジョンレノンにたどり着いた。もちろんずっと知っていた、あのジャケット。ジョンレノンの顔がかすんだやつ。白いピアノ。オノヨーコ。

imagine.

想像してごらん
想像してごらん

国境のない世界
宗教のない世界
争いのない世界


一人一人が思えば
簡単なこと

おそらくロック史の中でも、世界中の人に平和を訴える歌として、後にも先にもimageineを越える歌はないであろう。どんな宗教よりも普遍的であり、とても優しい平和の曲。ロックの般若心経みたいなものだと思う。未だに一週間に1回は聞いていると思う。

僕は、10代の頃には出会えなかったけど、より多くの人にこの歌のメッセージが届くことを願う。

ジョンレノンが生きていたら67歳。
さんきゅうジョンレノン。

イマジンピースタワー

忘れられた日本人/宮本常一



何年か前に、NHKのETV特集で宮本常一を知った。日本各地の農村を歩いて旅した民俗学者。行く先々の民家に泊まり、その土地の人の話を聞いて回った人。日本一周徒歩の旅が夢の僕としては、とても感銘をうけた番組だった。けど、ずっと忘れていた。
最近、柿渋の本を求めて本屋に行った時、横の棚にずらっと著作が並んでいて、記憶がつながった。しかも著作を眺めていると、「忘れられた日本人」といった題名の作品が目に止まった。最近いろいろ考えてることとつながって、これだと思った。しかし、八重洲ブックセンターにはいつも感謝するよ。散財させてくれてありがとう。

で、今日読み終えた。

「忘れられた日本人」

すごいタイトルでしょ。

昭和14年以来、日本全国をくまなく歩いて出会った、老人、古老、名も無き人がどうやって生きてきたかを、学術文書ではなく、著者の感情が伝わる生々しい文章で「生きた生活」が描かれています。

ちょっと目次をあげてみると、

村の寄り合い
女の世間
私の祖父
世間師
文字をもつ伝承者

これだけでも興味そそります。
なかでも、”私の祖父”が、代々受け継がれてきた文化を継承し、自然と調和して生きる百姓としての祖父の姿が、著者自身の一緒に暮らした経験とまなざしでもって、味わい深く語られていて、じーんと心に響いたな。

それ以外にも、現代ではまったく知らない日本人の生き方のオンパレード。
百姓の生活、田植えの仕方、村社会の有り様、男女の性、人の交流、老人の役割、旅人の役割、などなど、本当にまったく知らないけど、わくわくするような話がいっぱいで、これがほんの100年ほど前の日本だったとは信じられないことばかり。

宮本常一は、

「ともすると、前代の世界や自分たちより下層の社会に生きる人々を卑小に見たがる傾向がつよい。それで一種の悲痛感を持ちたがるものだが、ご本人たちの立場や考え方に立って見ることも必要でないかと思う」

と仰る。

うむ、これ読んでそう思った。
どうも、昔の生活ってきつくてしんどいという風にしか伝わってないんだよな。
この本の中だと、たしかに生活はきつそうなんだけど、めちゃめちゃオモロイんよね。オモロイというのは、みんなが語る話が生々しくて、活き活きとしていて、そこには確かな人間の営みがあるんだよな。エロ話なんかもかなり興味深かったりする。

忘れられた日本人、
いや、
忘れてるかどうかもわかんない日本人、
これ義務教育にすべきだよ。

「私は長い間歩き続けてきた。そして多くの人にあい、多くのものを見てきた。その長い道程の中で考え続けた一つは、いったい進歩というのは何であろうか。発展とは何であろうかということであった。すべてが進歩しているのであろうか。進歩に対する迷信が、退歩しつつあるものを進歩と誤解し、時にはそれが人間だけではなく、生きとし生けるものを絶滅にさえ向わしめつつあるのではないかと思うことがある。進歩の影に退歩しつつあるものを見定めてゆくことこそ、われわれに課されている、もっとも重要な課題ではないかと思う」

進歩の影に退歩しつつあるもの、、
まだこの日本にあるだろうか。
急がねば。

宮本常一 - Wikipedia

2007年10月10日水曜日

これでいいのだは確信犯

TSUTAYAでDVDを借りて、久しぶりにバカボンを見た。

ご存知のあの曲でスタート。

 西からのぼったおひさまが
 東へしずむ (あっ、たいへん~)

 これでいいのだ
 これでいいのだ

 ぼんぼんバカボン
 バカぼんぼん

いいわけがない、、
太陽が西からのぼっていいわけがない。

DVD一枚に10作品も入ってる。
バカすぎて一度に続けては見れない。

タイトルもすごい。
「ヤッホーアッホー山へ行こう」
「バカは日本製がいいのだ」
もう、なんやねんやけど、これがただのバカのようで、ただのバカじゃないんだな。
バカボンのパパは確信犯なんだな。

「バカは日本製がいいのだ」

アメリカかぶれしたママの友達が家に遊びにきて、
自慢たらたらでママを困らせる。
話の伏線でパパとバカボンは、はじめちゃんが壊れたテレビを修理するのに
一度部品を解体したのをみて、解体することが修理と勘違いし、
テレビやら洗濯機やら何でも解体することで「修理だ!」といって夢中になっている。
この壊れたテレビの原因は、写りの悪くなったテレビを
パパが「テレビの中の人が調子が悪くなった」と勘違いしてテレビの裏側を開けて
「テレビの中の人」を探して壊す、知っている人は知っている有名な愛すべきバカシーン。

パパは、遊びに来た何でも外国製がいいという友達の、ライターやら服やらをどんどん解体していく。
毛のフサフサしたペットの洋犬も修理といって丸裸に。
最後には友達の外車を解体して、友達をカンカンに怒らせてしまう。
解体した車を元通りにして友達は帰っていくのだが、
部品が足りなくて走っていると車のパーツが徐々に外れて壊れる。

バカだから修理と解体を勘違いして、
何もかもバラバラにしてしまうのだが、
女友達の車を解体して、見送った後のパパの目つきは違う。
バカだけど、バカでありながら、常識人や自分や家族を不当に扱う相手に対し、
バカな行動で「してやったり!」ということをする。
そのときのパパの目や顔は確信犯の顔になる。

「バカは日本製がいいのだ」

バカボンのパパは常識に対して、
強烈に荒唐無稽なバカな行動で、
非常識を演じることで、
常識だけど間違った価値を転換し、
社会的に弱い者への愛を表現していると思う。
バカという行動での世直し。

こういうの好き。
西から太陽がのぼっても、いいかも。
鼻毛でものばすか。 


天才バカボンオープニング

2007年10月5日金曜日

小さい秋で見つけた世界

職場の横の公園。
昼飯食った後は、だいたいここで煙草ぷかぷかぷぅっ。

若い頃から、公園とか屋上が好き。
何だろう、やっぱ自由だからかな。
サボってるサラリーマンも好きだし、
バカ騒ぎする若者も嫌いじゃない。
愛を育む恋人たちも嫌いじゃない。
おもむろに、太極拳はじめる変なおじさんとかも好き。
浮浪者も好き。
青いテントも好き。
大阪にいた頃、浮浪者のおじさんが話してくれた
戦争の話とか、未だにいい記憶。

そんな公園のベンチでぼーーっとするのが好き。
屋上でたら~っとするのが好き。
煙草をぷかぷかぷぅっ。
缶コーヒーが良き伴侶。



この季節、公園は気持ちいいが、
そろそろ、銀杏がぽたぽた落ちてきて、素敵な香りがする。
銀杏を見てて、何だかなぁな気分に。

どうしてそんなに落ちるの。
お前、種だよね?
踏まれてばっかじゃん。
臭いし。
おい、何でそんなに実を落とす?
そういや、種ってみんなそうだな。
人間にしてもそう。
何だろう、ちゃんと成体になるのって、
たくさんの種の、ほんの一部なんだよな。
まぁ、俺もそういう理由だと、サラブレットなわけ。

けど、
銀杏どうしてそんなに落ちる。
銀杏は食べれるか。
そうだ、他の生きものの命を育むんだな。
うむ、当たり前だけど、何だこの世界。
妙だ。
自然界の余剰、それは調和しているのか。
だね、銀杏が一個だけしか落ちなくて、
それがきちんと育つと、他の生命が育たんのよね。

わかりきっていることだけど、
そうやって世界を考えると、
頭が爆発しそうになる。

じゃぁ俺は?
何てね。

季節の変化が、余剰の調和として見えた午後の公園。
うーむ、よくわからんが、
世界を愛さねばなと思う。